関東大震災では、地震発生直後から、多くのキャメラマンが被災現場に赴いて惨状を記録し、映画館やホールで公開された映像は大きな反響を呼んだと言われています。全篇を通してみることで、災害の実態を目の当たりにするとともに、救援や復興にかかわった多くのプレイヤーの存在を知ることにより、文化史としての関東大震災を読み解くきっかけになるかもしれません。

  • 關東大震大火實況

    1923年

    関東大震災に関する映画のなかで、白井茂キャメラマンの「決死的撮影」により惨状を記録したことで知られる1本。東京、横浜の被災状況から、官民挙げての救護・治安維持活動、早くも始った復興への歩みに至るまでを、5巻ものの長篇にまとめている。

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  • 関東大震災[返還映画版]

    1923年

    上野界隈や浅草十二階などが登場する前半は、激しい火焔が強風に煽られている様子や、街頭や線路上を避難民が埋め尽くす場面が記録されており、地震発生から間もない時刻に撮影が行われたものと思われる。鎮火後に撮ったと見られる後半では、焦土と化した各地の光景が次々と紹介される。

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  • 帝都の大震災 大正十二年九月一日

    1923年

    震災前のイメージカットから始まる構成で、語り調の中間字幕が印象的な一篇。撮影場所は上野、浅草周辺が多いが、主に震災当日と思われる火炎や強風の激しさに度肝を抜かれる。『関東大震災』[返還映画版]や『東京大震災』との間で多くのカットが重複しているが、編集にはかなりの違いが見られる。

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  • 東京大震災

    1923年

    震災記録の映像に日本語、英語の字幕が挿入され、外国人向けに公開されたと思われる作品。火災炎上中から鎮火後にかけての前半は、『関東大震災』[返還映画版]とカットはほとんど重複し、編集も酷似している。地震発生から数日後と思われる後半は、人々を観察するカメラにも落ち着きが見られ、異なるソースの映像を使用したものと見られる。

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