復興帝都シンフオニー

作品詳細

映画題名 復興帝都シンフオニー
映画題名ヨミ フッコウテイトシンフオニー
製作年月日 1929年
時間(分) 32
サウンド サイレント
カラーの種類 白黒
作品解説 1929年10月19日から11月10日まで東京・日比谷公園内の市政会館で開催された帝都復興展覧会での上映を目的に、主催者の東京市政調査会が製作した記録映画。近代都市の諸相とそこで生きる人々の姿を、素早いモンタージュや大胆なアングルで切り取っていく手法は、当時世界各国の映画作家たちが取り組んだ「シティ・シンフォニー・フィルム」と称される映画群の影響をうかがわせる。
製作会社 財團法人 東京市政調査會
配給会社 財團法人 東京市政調査會
配給年月日 1929年10月19日
スタッフ 財團法人 東京市政調査會[製作]、財團法人 大日本教育映画協會[撮影]
検閲番号等 『内務省検閲時報』によれば、初の申請は1929年10月18日/D12320/日、實、宣、其他/復興帝都シンフオニー/2巻/618メートル/(製作者)東京市政調査會/(申請者)同上段/免
フィルム映写速度 16 fps
備考

元素材は、1969年にアメリカ議会図書館から返還された35㎜可燃性ポジプリントから作成した35㎜不燃性インターネガより、2008年に複製した35㎜不燃性ポジプリントである(1,891フィート07コマ)。
公益財団法人後藤・安田記念東京都市研究所(旧・財団法人東京市政調査会)市政専門図書館所蔵のプリント販売書類(1929年11月14日付)によれば、オリジナルの尺長は2,167尺(=2,154フィート)。適正映写速度16fpsで、上映時間は約36分。市政専門図書館所蔵の説明書(映画題名は「復興帝都シムフオニー」となっている)に従えば、残存しているのは「六區活動街」まで。以下、台本上「銀座夜景、仲見世夜景、東朝社電光ニユウース、市猿江裏アパートメント勞働街ニ移ル、田中町市營質屋、同市營簡易宿泊所、文化住宅、JOAK放送開始、ジヤズ 音樂、銀座松坂屋夜景、完了」については、フィルムの残存が確認されていない。

製作クレジットにある東京市政調査会は、1922年2月、後藤新平(当時、東京市長)の提唱により創設された調査機関で、安田財閥の創立者・安田善次郎の寄付を受け、1929年10月に同会の拠点となる市政会館、ならびに日比谷公会堂が竣工した。2012年の公益財団法人移行に際し、名称を後藤・安田記念東京都市研究所に変更した。
撮影クレジットの大日本教育映画協会は、芝区三田功運町に所在した財団法人で、香月清司を会長に、後藤新平の部下として働いていた糸井浅治郎が理事長兼カメラマンとして、教育映画製作に関わっていた。

参考文献 藤波健彰『ニュースカメラマン 激動の昭和史を撮る』(中央公論社、1977年。文庫版は中央公論社、1980年)178-179頁[文庫版]
関連資料
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